我が家ではジンギスカンを食べるのは僕だけなのだ。
羊肉を焼いた時の匂いが妻も子供も苦手で、家でジンギスカンを食べることすらままならない。
子供にはジンギスカンはパパみたいな匂いがすると言われ、それから家でジンギスカンを食べることはなくなった。
しかし、あの羊肉独特な香りを楽しみたい。
家では叶わないその想いを胸に、なんでも揃う町田へやってきた。
新しくできていたのは知っていたが、タイミングが合わず店の前を素通りしてきた「大衆ジンギスカン酒場 ラムちゃん」へ。
昼過ぎくらいに行くと、すでにテーブル席を埋める先客たちの姿が。
空席がないかと思ったら、運よく奥のカウンター席が空いていた。
着席し店員さんからお店のルール説明を受ける。
説明を受けつつも、卓上にセッティングされた黄金の蛇口から目が離せない。
メニューは単品からセットまであるが、ここはスタンダードなジンギスカンセットだろう。
焼肉と違ってジンギスカンは迷いがない。
もちろん酒は角ハイボール飲み放題「60分500円」
蛇口を前にして単品という選択肢はないだろう。
飲み方放題のジョッキと共にお通し(200円)も付いてくる。
そうか、あくまでも大衆ジンギスカン酒場だからお通しも付いてくるのか。
焼肉屋のような感覚で座ったので、お通しが出てくるとは思わなんだ。
そして60分飲み放題のタイマーがセットされた。
飲み放題はうれしいが、タイマーをセットされるとにわかに焦りが生じる。
あんまりそわそわしないで、よそ見はしないで飲み食いしたいものだ。
60分は長いようでいて短い。
特に酔っぱらうと、時の流れの感じ方が鈍感になってゆくので、油断はならない。
会社の定時前の60分間とはわけが違うのだ。
早速ジョッキにハイボールを注ぎ飲む。
ちょっと薄いと感じるがそれはいい。杯数でカバーするから。
しばらくしてジンギスカンラムちゃんセット(880円)が到着。
きれいな色をしたラム肉だ。
玉ネギ、ピーマン、大葉とネギの薬味も付いてくる。
薬味が付いてくるのはうれしい。
ジンギスカン鍋に牛脂(?)を溶かし羊肉を焼き始める。
よく溶かさずに肉を置いたらへばりついたので、脂をしっかりと鍋に塗らないといけない。
玉ネギなどの野菜もすべて一緒に焼く。
ジンギスカン鍋は熱伝導が良いせいか、瞬く間に焼けてゆく。
焦げないうちに玉ねぎと羊肉をたれに付けて食す。
羊肉独特のくせはあまりなく、非常に食べやすい。
たれが美味い。
大葉とネギの薬味も良い感じだ。羊肉に大葉という発想はなかった。
これはいい。
ジンギスカンはちょっとずつ焼くのではなくて、肉も野菜も全部一緒に焼くのがいい。
飲み放題に気を取られると、野菜が焦げる、焼くのに意識が集中すると、ジョッキがおろそかになる。
なかなかに忙しい。
一人で来ているから良いが、これが複数人数でくると、会話したり飲んだり60分では足りなそうだ。
そうか、60分500円の飲み放題はそれ以降の飲みへの伏線なのか。
ジンギスカンセットはそれほどボリュームがないので、ラムレバー(680円)を追加注文。
羊のレバーは初めてだ。
ネギ塩だれでいただく。
よく火を通してネギ塩だれにくぐらせて口に運ぶ。
牛レバーのような旨味ではなく、味わったことのない風味だ。
じゃっかんクセがあるな、と感じた。
美味くないわけではないが、けっこうクセがあるな、というのが正直な感想。
ネギ塩だれよりも、ジンギスカンのたれを付けたほうが、クセを感じず美味かった。
レバーを完食し、ハイボールを飲み干して60分が終了。
やはり飲んでいると60分はあっという間に過ぎてゆく。
会計は2,486円
飲み放題付いてジンギスカンを食べられて、この値段は安い。
客層を見ると若い人も多かった。
とりあえず60分でも飲み放題500円はいいよな。
一時期は乱立していたジンギスカンの店だが、最近はかなり少なくなったように思う。
ジンギスカン食べたい、と思った時に昼から入れるジンギスカンの店は貴重な存在だ。
好きよ、好きよ、こういう店。
2021年6月訪問
大衆ジンギスカン酒場ラムちゃん 町田店
東京都町田市原町田4-5-22
https://tabelog.com/tokyo/A1327/A132701/13253276/
<この記事の動画はこちら>
https://youtu.be/FfwHJVy82P0