京急川崎駅から堀内方面に向かって行くと、入り組んだ小道の中に突如として現れる立ち飲み屋、
「立ち飲み天下」で飲んで来た。
このあたりは、堀之内の大人の公衆浴場が近くにあり、店へ向かう途中にもちらほらとお店が顔を出し始める。
マンションや住宅が立ち並ぶ中、小さな飲食店もちらほらとあり、興味がそそられる。
シャッターの閉じた店もあるが、古き川崎の痕跡を思わせる街並みだ。
立ち飲み天下はその中でも、提灯とホッピーの旗でひときわ目立つ存在。
店内を覗くとスペースの空きはありそうなので入店。
店内は中年以上の男性客で6割がた埋まっている状態。
立ち飲み天下という店名だけに、立ち飲み席のみ、立ち飲み専門店だ。
ところどころ、感染対策でビニールシートをぶら下げているが、セパレーターなどはなく、
気にならない人には飲みやすい空間である。
みなさん、テレビで放映されているゴルフを観戦しつつ、競馬の話などをして盛り上がっている。
ここは競馬場で一勝負した後の、反省会場となっているように思われる。
もしくは、公衆浴場でひと風呂浴びて、賢者となった後の、待ち合わせの場なのかもしれない。
カウンターにはソース、醤油、塩、味の素、七味唐辛子。
考え付く一般的な調味料はそろっている。
メニューは壁一面に。
ポテサラ、お新香、マカロニサラダなどなど、さくっとつまむのに良いメニュー。
しかもほぼ250円とかなり安い。
まずは何も考えずに生ビール(390円)。
背後のカウンターからビールを受け取り、現金と交換する。
歩き回っていたので、生ビールが美味い。
運動した後は瓶ビールではなく、生がいい。
つまみを選びつつ、手元には1000円札を用意する。
この1000円で楽しもうと思えば、必然的にせんべろとなるのだ。
つまみに迷っていると、後から入って来た団体客の中の男性が、
「ここの湯豆腐は本当に絶品!食べてみてよ」
と話しているのを聞いて、豆腐(350円)に決めた。
背後から声がかかったら、湯豆腐を現金と交換で受け取る。
湯豆腐を渡してくれた店主(?)が、元気で愛想がよく、気持ちのいい方だ。
手渡しはいいけど、受け取ったつまみを落とす酔っ払いもいそうだな。
湯豆腐は熱々で鰹節が踊り、ネギと生姜の薬味。
生姜が多めなのがいい。
ひと口食べると、かかっているつゆの味が優しく、たしかに美味い。
絶品というか、落ち着く味。
ここの湯豆腐を目的に飲みに来る人がいるのは納得できる。
たしかに心落ち着く美味さだ。
ウーロン割り(310円)お替り。
まだまだ引き続き飲み歩く予定なので、このあたりでお酒とつまみがストップ。
大声で笑い話す数名の中年グループ、店員さんを顔なじみなのか世間話をするおじさん、
競馬新聞を黙々と読みながらチューハイを口に運ぶおじさん。
川崎駅前の喧噪とは少し離れて、古き良き川崎の雰囲気も僕は好きだ。
酒2杯とおつまみ1品で1,050円。
立ち飲みなので、長居せずに、さくっとせんべろで帰るのに良い店だ。
ごちそうさまでした。
2021年11月訪問
立飲み 天下
神奈川県川崎市川崎区宮本町2-4 ドルチェ宮本
https://tabelog.com/kanagawa/A1405/A140501/14004794/
<この記事の動画はこちら>
https://youtu.be/GjuwoAWDYvc