午前中から町田にやってきて、ハンバーグ、焼き小籠包、寿司などを堪能し、〆のラーメンを食べたくなった。
街を歩けば家系ラーメンに当たる昨今において、たまに無性に食べたくなるのが味噌ラーメン。
それも北海道味噌ラーメンが僕は大好きなのだ。
札幌ラーメン、北海道ラーメンの店は町田にあまりなく、町田で北海道ラーメンといったら、「北海道らーめん おやじ」一択だ。
何度か行ったことがあるが、いつも並んでいるので、諦めることが多かったが、この日は〆のラーメンはここと決めていた。店の前に行くと、案の定待っている人がいる。
遠巻きに缶チューハイを飲みながら様子を伺い、店の近隣をうろちょろと歩き回り、人が少なくなったここぞ!というタイミングで並んだ。
缶チューハイを持ったまま、列に入るのはさすがに酔っていても気が引けるのだ。
年季の入った暖簾に「おやじ」の文字。
この暖簾を眺めながら待つ。
待っているのは10人いない程度。
20分くらい待ってようやく案内される。
まずは食券を購入。
ラーメン屋に行くと、色々メニューがあるが、僕はシンプルなラーメン一択だ。
おやじ麺を選択。
酒のメニューはビールと冷酒。
ラーメンと餃子に冷酒は渋い。
席に着いて、しばし水を飲みながら待つ。
「おやじ」という店名に反して、店員さんはほとんどが女性の方だ。
おやじ臭さは一切ない。
頑固さも一切ない。
二郎系ラーメンのような怖さはない。
はしご酒をして、ぼんやりした頭で待っていると、おやじ麺(850円)が到着。
北海道ラーメンのこの黄色いちぢれ麺が大好き。
具は玉ねぎともやしを炒めたもの、チャーシュー、メンマ。
麺を持ち上げて、しっかりと野菜をスープに沈めて、まずは麺をすする。
これが僕の食べ方。
まずはスープをというけれど、僕は先にかまわず麺を食べる。
自分が美味しい、と思う食べ方で食べればいい。
どちらを先に味わっても、いずれ両方味わうことには変わりない。
もちろん先にスープを飲むこともある。
すべては気分次第でいい。
黄色いちぢれ麺はスープがしっかり絡むのと、麺自体の味をしっかり感じるのがいい。
おやじのスープは味噌ベースだが、いわゆる札幌味噌ラーメンと違い、かなり甘みのある味だ。
少しトロっとして、濃厚な甘みのあるスープは、ここ「おやじ」の特徴だと思う。
他に同じような北海道ラーメンは食べたことがない。
この味がまたクセになる。
野菜のようなスープの甘みに、甘みのある玉ねぎがよく合う。
色々な味噌ラーメンがあるが、この甘みのある味噌スープは唯一無二の存在だろう。
だからこそ、ここの味噌ラーメンが好きで足げく通う人もいるのだと思う。
チャーシューはほど良く脂が付いており、スープにしっかり絡めて食べる。
醤油ラーメンには脂少な目、味噌スープには脂がほどよく付いている方が合うと思う。
ライスが欲しくなるところだが、飲み歩きをしている時は、極力食べないようにしている。
散々食べて飲んでおいてなんだが、そういうルールにしないと、年齢的にもよくないと自覚している。
いつも思うのだが、通勤圏外の駅で飲み歩くと、楽しい反面、惜しいと感じることがある。
それがこの〆のラーメンだ。
たとえば会社の近くの昼飯でアルコール抜きなら、ラーメンライスをじっくり味わえる。
しかし、酒を飲みに来る街「町田」で、酒なしでは過ごせない。
でも、美味しいラーメン屋でラーメンだけをじっくり味わいたい。
時と場合によってどっちも楽しみたい。
いつもそういう気分にさせられる。
麺を平らげごちそうさまでした。
この甘くコクがあるスープを、ライスにかけて食べたら絶対美味いだろうな。
美味しかったが、どこかやり残した感情を置いて店を出た。
町田に飲みに来ると、こういうことは常である。
2020年08月訪問
北海道らーめん おやじ 町田店
東京都町田市中町1-19-1
https://tabelog.com/tokyo/A1327/A132701/13006031/
<この記事の動画はこちら>