仕事帰りに一人で焼肉屋で一杯飲んで、僕は〆のラーメンの店をどこにしようか迷っていた。
僕がよく飲んでいる溝の口には、家系ラーメン、二郎インスパイア、チェーン店などあらゆるラーメン店がそろっている。
焼肉屋でがっつり焼肉を楽しんだ後だから、さっぱりと食べられるラーメンがいい。
僕は自分の脳内にあるラーメンマップからどこにしようか店探しを始める。
夜の街を歩いていると、酒を飲んで火照った頬に10月の夜風が気持ちいい。
そうだ、久しぶりに町中華のラーメンが食べたい。
溝の口の町中華といえば「盛華楼」を思い浮かべる。
久しぶりだがあそこに行こう。
溝の口駅南口方面まで線路をまたいで足を運ばせ、交差点のすぐ近くに目立つ「らーめん」の赤い看板。
そこが盛華楼だ。
近隣に小さな個人経営の居酒屋などもあり、〆のラーメンを求めて人が集まっている。
かと思えばそうでもなく、比較的いつも座れるので、僕はここを〆のラーメンに使うことが多々ある。
常連というわけではないが、もう何度もここで飲み食いしている。
店内を覗くと、カウンター席には誰もいない。
これはラッキーと暖簾をくぐる。
先客はスーツを着たサラリーマン風の4人組。テーブル席で飲んでいる。
カウンター席は自分一人なので、ゆったりだ。
昼はあまり来たことないが、夜は比較的空いていることが多いので、ちょっと飲んで〆るには穴場の中華食堂だ。
時にちょっと混んでいることもあるが、21時近くに来るとたいてい空いている。
中華食堂は居酒屋じゃないので、そういうものなのかもしれない。
カウンターの上を見上げると、コンビニ漫画などが置いてあり、古き良き町中華の雰囲気。
手に取って読みはしないが、漫画が置いてあるという雰囲気が好きだ。
メニューはいたってシンプル1枚。
卓上のメニュー以外にも、ちょっとしたその日のおつまみメニューや、日替わりのセットメニューは壁に貼ってある。
まずはビール中瓶(550円)
町中華に来たら迷いなくまずは瓶ビールだろう。
焼肉屋で生ジョッキを飲んだが、瓶ビールの苦みはまた別物だ。
グラスを傾け、瓶ビールの口がコンッとグラスに当たる音が好き。
わざと軽く当てて、音を出すのが僕の儀式でもある。
餃子5ヶ(400円)も注文。
この皿がいい。家にも欲しいくらいだ。
川崎北部市場に行ったら、こういうのが売っていたな。
餃子とビールで一杯、と思っていたら同時にサンマー麺(750円)も到着。
ここは出てくるのも早い。
まずは餃子をひと口。
熱い肉汁がプシュッと口の中に飛び出る。これこれ。
にんにくがっつりというよりは、野菜の歯ごたえを感じる優しい餃子。
表面がもう少しパリッとしているのが好みだが、これはこれで美味い。
サンマーメンは横浜のご当地ラーメンということだが、川崎界隈でもよく見かける。
醤油ラーメンに中華餡がかかったラーメンだ。
それ以上でも以下でもない。
五目餡かけラーメンとどう違うのかというと、餡かけに肉とかウズラの卵が入っていない点かな?
野菜も少し違うのか。
よく分からないが、餡かけがあることで、いつまでも熱々のラーメンは大好きだ。
中華餡の下にもぐっている麺をすくいあげすする。
少し縮れた麺に、優しい醤油スープの味。
ここのラーメンは、化学調味料がピリッと主張してくるような感じではなく、優しいダシの味がするラーメン。
僕にはかなりあっさりと感じる味わいだが、酒を飲んだ後にはちょうどいい。
特に焼肉を食べたあとは、このくらいスッキリ食べられる方が胃が落ち着く。
この日は食べなかったが、僕はこの店の炒飯も大好き。
炒飯自体はいたって普通なのだが、福神漬けが添えてあるのが好きなのだ。
初めて食べた時、炒飯に福神漬け?と思ったのだが、塩味のある炒飯に甘い福神漬けがよく合うのだ。
今は分からないが、アルミのお皿に出てきて、ちょっとハイカラな炒飯だったと記憶している。
見た目も良かった。
また別の機会にちゃんと食べたいな。
サンマーメンをすすり、ビールを飲み干し、ごちそうさまでした。
餃子、ラーメン、ビールで会計1,700円。
溝の口の町中華は、20時とか早めに閉まるお店が多い中、こちらはけっこう遅くまで営業している。
ちょっと飲んでから〆に来るのにちょうど良いお店だ。
西口商店街方面で飲んでから来るには、線路をまたがないといけないが、少し足を伸ばして来てみる価値はあると思う。
2020年10月訪問
中華料理 盛華楼(せいかろう)
神奈川県川崎市高津区下作延299-1
https://tabelog.com/kanagawa/A1405/A140505/14015132/
<この記事の動画はこちら>
https://youtu.be/3mqtahFNC_g