町田で飲み歩いている人ならまず知っている、町田の名物ともいえる馬肉料理「柿島屋」。
僕は柿島屋は、一人の時は昼飲み、会社の付き合いで夜にも何度か行ったことがある。

値段は一人だと2000円いかないくらいでリーズナブルに飲める。
とにかく他店にはないメニューと酒があるので、町田に行ったら絶対に行っておきたい店だ。
この記事では、柿島屋に通って10年の僕が、よく食べるメニューとここならではの酒を紹介したいと思う。
ここでしか味わえない酒とつまみだ。

町田に飲みに行った際は是非参考にされたし。

柿島屋は人気店なので大体混んでいる。
12時半以降に行くと、休日はほぼ満席状態なので、僕は12時ぴったりくらいに行くようにしている。

柿島屋
柿島屋

店に入ると年配客であふれている。
客のほとんどが地元の年配の夫婦とか老人の集まりだ。
ほぼ老人の社交場のようになっている、と言っても過言ではないだろう。

若いカップルや、僕のような中年の一人飲み客もちらほらいるが、存在感は圧倒的にシニア世代だ。
座敷席もあるが、昼時はクローズ。
僕は夜に一度座敷ですき焼きを食べたことがある。

柿島屋店内
柿島屋店内

壁を見ると年季の入った短冊に、新しい短冊。新旧が入り混じる。

店内メニュー
店内壁メニュー

メニューは馬肉料理がメインで、おしんこやサラダなどのちょっとしたメニューもある。
馬肉料理はレパートリーが広く、ハムやソーセージ、そばなどあらゆるメニューに馬肉が使われている。

写真のメニューは2021年訪問時のもので、2022年現在は値上がりしているようだ。
以降、メニューの値段は食べログのメニューをもとにして記載している。

メニュー
メニューがシンプルでいい

僕がここに来ると必ず注文する酒はぶどう割(320円)
冷えた焼酎にブドウの香りがするシロップを入れて飲む。

この厚くて重みのある「角七酌」というグラスが好き。
一時期、わざわざ自宅でもこのグラスで酒を飲んでいた時期があるくらいだ。

ぶどう割り
ぶどう割り

焼酎を先にグラスに注ぎ、後からブドウシロップを入れる。
ちょうどグラス一なみなみ入るよう、きっちり量は計算されている。

このブドウシロップは、駄菓子屋のお菓子のブドウ味のような、どこか懐かしい風味がする。
最初に飲んだ時、なんだこの味は?!と思ったが、これがクセになる。
飲み口が良いが、焼酎の度数は高いので、飲み過ぎには注意だ。

このぶどう割は、未だに柿島屋でしか見たことがなく、ぶどうシロップもいくらネットで探しても同じ味のものは売ってないのだ。
(類似のものは買ったことあるが、似て非なるものであった)

ぶどう割りぴったり
ブラスぴったりに焼酎とシロップが入る

まずは軽く肉みそ豆腐(490円)から始める。
この馬肉の肉みそがピリ辛で美味いんだ。

注文するとすぐに出てくるのもいい。
肉みそに限らず、柿島屋はいくら混んでいても店員さんが何人かいて、すっと注文を聞いてくれ、料理もすぐに出てくるのがいい。
とにかくフットワークが良いんだ。

豆腐自体もしっかりとした嚙み応えに大豆の旨味を感じる。
スーパーで売っているような木綿豆腐とも違った美味しさだ。
自家製の豆腐ってことはないと思うが、とにかく豆腐自体が美味い。

ピリ辛の肉味噌に豆腐の旨味がマッチする。
個人的には酒のアテにおすすめなメニューだ。

肉みそ豆腐
肉みそ豆腐

ぶどう割をちびちびやりながら食べる肉みそ豆腐、お菓子のシロップのような甘い酒にやけに合う。
最初はこんな酒が料理に合うのか、と思ったが意外と合うのだ。

濃いブドウ割りを飲んでいるとおしんこ(250円)も欲しくなる。

ここのおしんこのぬか床は100年ものらしい。
この記事を書いている時に、食べログで調べたらそう記載してあった。
おばあちゃんちのぬか漬けのようで美味い。

おしんこ
ぬか床100年のおしんこ

ちょっと揚げ物が食べたい時は、メンチカレー(420円)がおすすめ。
肉みそ豆腐にするかメンチカレーにするかは、その日の体調次第。

この馬肉のメンチカレーが絶品で、かかっているカレーもどこか懐かしい味。
子どもの頃に好きだったカレーが、つまみとしても十分に美味いと確認できたのは、30代後半になってからだ。

メンチカレー
メンチカレー

馬肉のメンチカツは、牛肉や合びき肉のメンチより脂がくどくなく、非常に食べやすい。
40代中盤過ぎた僕には、スーパーの総菜のメンチカツが少し重く感じる時があるが、このメンチは全然いける。

かかっているカレーが、もったりとした舌触りに、味が濃厚でメンチによく合う。
カレー、メンチにぶどう割がまた合うんだ。

ライスと一緒でももちろん美味いと思うが、一度酒と一緒に味ってしまうと、ライスが想像できなくなってゆく。
素面の状態ならまた違うだろうけど、ここでカレーライスを食べるイメージが出来ない。

メンチカレーが旨いんだ
馬肉のメンチに濃厚なカレーがよく合う

もちろん馬刺し並(950円)も美味い。

といいながら、僕は柿島屋に来て馬刺しを食べたのは3回くらいしかない。
他の馬肉メニューに目がいってしまい、どうしてもスタンダードなメニューの馬刺しに目がいかないのだ。

馬刺し
馬刺し

しかしながら、古くからの馬肉専門店だけあって、馬刺しも美味い。
美味いけど、並だとあっさりしたもも肉なので、脂身も楽しみたい、という人は上を頼むと良いだろう。

ちなみに僕はケチなので並しか食べたことない。
上にはロースやヒレ肉がある、という食べログの公式情報を見て語っている。

薬味が、ニンニク、生姜、ワサビと色々楽しめるのがいい。
並950円でもけっこう楽しめる量だと思う。

シンプルな醤油でいただく
シンプルな醤油でいただく

ぶどう割の他に、うめ割(320円)も美味い。
うめ割は、下町ハイボールにも使われる梅シロップを焼酎で割ったもの。
これは他店でももつ焼き屋などでよくみられる。

ぶどう割りは柿島屋でしか見たことないので、どうしてもここではぶどう割を頼んでしまうが、うめ割も駄菓子のような梅シロップの香りがして美味い。

うめ割
うめ割

毎回このキンキンに冷えた焼酎がいいんだ。
シロップと焼酎が、濁り合わさってゆくグラスを見るのもまたオツなものだ。

ぶどう割とうめ割を両方飲むと、けっこう気持ちよくなってくる。
昼飲みの時は店から出た時、やけに太陽が眩しく感じるものだ。

うめ割シロップも美味い
うめ割シロップも美味い

〆は肉そば(600円)
ここの蕎麦がまた美味い。

肉そば
肉そば

太めの蕎麦に甘辛くて濃いつゆ、そこに大きな馬肉、ごぼう、ネギが乗っている。
馬肉はしっかりと煮込まれていて、少し硬くなっているが、蕎麦を食べながら齧り、また蕎麦をすするのにちょうどいい。

大きな馬肉が入っている
大きな馬肉が入っている

蕎麦にかける七味唐辛子が、ワンカップの瓶に入っている。
この無造作な感じがまたいいではないか。

七味がワンカップの瓶に
七味がワンカップの瓶に

本格的な蕎麦屋の蕎麦というより、立ち食いそばの蕎麦に近い。

つゆも関東の甘辛濃い味なので、酒を飲んだ〆の塩分補給にちょうどいい。
これに生卵を落としても美味しいだろうな。

肉そばで〆る
肉そばで〆る

一人飲みの時は食べないが、ここは馬肉のすき焼きも名物で、ほとんどの客が食べている。
すき焼き食べて、〆に蕎麦もなかなか美味い。

飲み会で来た時に一度すき焼きを食べたが、甘口でかなりお腹が満たされた。
飲み歩き専門なので、一人の場合はすき焼きを食べてしまうと、そこで終了なので控えている。
でもお店の名物でもあり、美味しいのはたしかだ。

一人飲みも良いけど、複数人で来て、馬肉のすき焼きをつつきながら、色々な馬肉料理を食べるのも楽しいだろう。

2021年6月訪問

柿島屋(かきじまや)
東京都町田市原町田6-19-9 アーバン柿島2 1F
https://tabelog.com/tokyo/A1327/A132701/13010306/

<この記事の動画はこちら>
https://youtu.be/FfwHJVy82P0