町田で酒を飲み歩いていると、いつも昼時は行列ができていて、気になる店がある。
それがここ「グリルママ」だ。
行列や店内の顔ぶれを覗き込むと、中高年の方から若い方まで客層は幅広い。
昨今、こういうお店は「エモい」ということで若者に急に人気が出たりするようだ。
店頭には昔懐かしい食品サンプルが並ぶ。
状態を見る限り、けっこうきれいなので、ちゃんとメンテナンスされているのだろう。
こういう店で定期的なメニューの変更などはあるのだろうか。
ランチタイムメニューもちゃんとサンプルが設置されている。
ランチタイムが11:00~17:00とずいぶん長い設定になっている。
これもまた人気の秘訣なのかもしれない。
僕は飲み歩き出来ているので、ランチメニューは関係なし。
昼時を外し、ちょうど空いていたので、入ってみることに。
時刻は14時、ちょうど昼時を外したので、店内には数名の先客がいる程度。
いつかはここで飲みたい、と思っていたので、やっと念願が叶った形だ。
想像していた通り、テーブル椅子とともに、昔ながらの洋食屋という感じのデザイン。
ネットで調べたところ、昭和32年開店とのことらしいが、当時から使い続けているものなのだろうか。
そうだとしたら味わい深い。
一体何人の人が同じテーブルで食事をしたのだろうか、と想像してしまう。
ランチタイムメニューは、800円のランチが6種類、揚げ物が多いようだ。
高くてもステーキランチ1100円なので、こういうお店にしては安いと思う。
安いといいつつ、僕の平日は500円以上のランチは滅多に食べない。
通常メニューはスパゲティ、グラタン、サンドイッチ、カツレツなど、まさに洋食屋のそれだ。
トンカツではなくカツレツ、ステーキではなくビフテキ、この言葉遣いの違いが好きだ。
こういうメニューが家に置いてあって、その日に食べたい物を食べれたらさぞかし良いだろう。
まずは生ビール(810円)を注文。
ランチより高いではないか・・まあいい。
ジョッキがキンキンに冷えた生ビールをやり店内を見回していると、先にコンソメスープが届く。
こげ茶色に近いコンソメスープだ。
ひと口飲むとコクのある濃い味がする。
続いてハンバーグステーキ(820円)単品。
せっかくなので、ランチメニューにしようかと思ったが、志半ばで飲み歩き断念することになるので、単品にした。
最初の印象、鉄板に乗ったハンバーグは静か。
鉄板ならばもっとジュージューを音を立ててくるものだと思っていたのだが、正直にこれには拍子抜けした。
味の問題ではなく、僕個人の期待値の問題ではあるが。
付け合わせは、ポテトフライ、人参、いんげん。
食品サンプルは、限りなくこれに近かったのだと改めて感じさせられる。
ハンバーグにナイフを入れるとすっと通る。
この柔らかさでナイフは不要だ。
そのままフォークでぶった切って食べることもできるが、一応ナイフを使って切って口に運ぶ。
歯なんて必要ないのではないか、という柔らかさ。
これならほとんど歯がない義父にもお勧めできる。
ソースの味はファミレスなどの濃い味とは異なり、優しいデミグラスソースの味。
この店で丹念に味付けをされたものなのだろう。
大衆向けの味付けというよりは、この店の個を感じる味がする。
付け合わせのポテトやニンジンは無難なところ。
味付けはどれも濃くなく、ファミレス慣れしている僕にとってみると、少々薄く感じるくらいだ。
常に化学調味料と濃い酒におぼれる食生活を見直したくなる味。
優しい味なので、ライスが欲しくなるかというとそうでもなく、単品のこのままでも十分に味わえる。
生ビールというよりは、赤ワインを頼めばよかったか・・
ハンバーグステーキを平らげ、コンソメスープを飲み干しごちそうさまでした。
生ビールとハンバーグステーキで1,630円。
飲み歩きにくると、どうしてもセットメニューを避けがちになってしまうが、ランチメニューをちゃんと味わう機会があればな、と思った。
2021年10月訪問
グリルママ
東京都町田市原町田6-11-7
https://tabelog.com/tokyo/A1327/A132701/13077618/
<この記事の動画はこちら>
https://youtu.be/t1JSyHLSLAA