海老名ビナウォーク2番館で3軒ほどはしご酒をして、17時開店の「なお吉(なおきち)」へやってきた。
開店前には待っている客もいるくらい人気のお店。
なお吉は遠い昔に、藤沢の店舗に最初に行って、串焼きがえらく美味くて、それから海老名店にも来るようになった。かれこれここは3回目の訪問だろうか。
昭和レトロな店構えがそそられる。
店内は広いので一人飲みの僕は焦らず入店。
まだ先客のいないカウンター席に腰を下ろす。
目の前の焼き場からはすでにいい匂いが流れてくる。
まずはオススメメニューに目を通す。
ここは武骨な串焼きと居酒屋メニューが出てくるかと思いきや、聞いたことのない部位や創作料理があって、メニューを見ているだけで楽しい。
グランドメニューは串焼きが中心。
目の前に炭火があれば、焼き物一択だろう。
酒は無難なラインナップだが、ここには生ホッピーがあるのだ。
ホッピーといえば、焼酎の入ったジョッキに、自分でホッピーを入れて割って飲むものだが、生ホッピーはすでに混ざった状態で出てくる。これがまた格別に旨いんだ。
まずは生ホッピー(500円)。
お通し(290円)はキャベツ。卓上の辛味噌を付けていただく。
生ホッピーがあれば飲む。
ビールよりちょっと濃いめの色で、通常のホッピーよりマイルドな味わい。
自分で割るタイプは、どうしても焼酎の匂いが残り、少し角があるような味わいだが、生ホッピーにはそれがない。
ホッピーの飲み方として、三冷(ジョッキ、焼酎、ホッピー)が推奨されているが、まさにそういうことなのだ、と納得のいく美味さ。
最初のアテに、炭火焼ホタルイカ畳干し(500円)を注文。
これが美味い。
少し炙ってあり、熱い状態で提供される。
サクッとした歯触りに、噛むと中からは濃厚なイカの肝の旨味が口中に飛び出してくる。
表面に塗ってある甘辛い醤油だれがまた絶妙で、マヨネーズを付けるとマイルドになり、これだけでぐいぐい酒がすすむ。串焼きももちろんだが、これはかなりおすすめ。
串焼きのレバー、油つぼ(各150円)から。
油つぼとは、鶏のお尻の油が乗っている部分。味付けは塩。
噛むとプリっとした歯ごたえに、じゅっと油がほとばしる。
ぼんじりのさらに油っぽいバージョンといったところ。
油が多いけど、全然しつこくなくて美味い。
ハイボール(420円)も追加
続いて、注文していたかんずり(210円)が焼きあがる。
こちらはたれで。
かんずりとは、ハツとレバーのつなぎの部分とのこと。
熱いうちにひと口。
表面はパリッとして、噛み締めるとグニグニとした食感に、甘めのたれが美味い。
そこにハイボールを流し込む。これもまた酒がすすむ。
この店は部位によって、おすすめの味付けで出してくれるのがいい。
味付けは好みがあるけど、お店のおすすめの味付けで焼いてくれる店は、まず間違いない。
たまに味付けを聞いても「それはお好みなんで…」と返ってくる店があるが、僕はおすすめの焼き方を自信をもって勧めてくれる店が好きだ。
だいぶ賑わってきた店内を見ると、焼き場から漏れたいい香りの白い煙がうっすらと立ち込めている。
昭和レトロな昔の看板や、自販機なども置いてあり、白い煙の中に見たことのない、昭和の酒場の風景が広がるように感じる。
昭和レトロがコンセプトな居酒屋は最近増えたように思うが、雰囲気だけで、料理はいまいちなお店もある。
その点、ここなお吉はレトロな雰囲気も、料理も旨い。
だから海老名に来たら、ここに来たくなる。
ハイボールを飲み干し、ごちそうさまでした。
会計は2,440円。
これで海老名を心置きなくあとにできる。
2020年03月訪問
なお吉 海老名店
神奈川県海老名市中央1-8-1 ビナウォーク2番館 1F
https://tabelog.com/kanagawa/A1408/A140801/14003528/
<この記事の動画はこちら>