ある休日、久しぶりに川崎に来て酒でも飲もうと歩いていると、天狗酒場があった場所が青い看板に変わっていた。
赤い看板は青い看板に変わっている。
この通り、ここ数年でやけに店が入れ替わる。
隣にあった黒い看板のほていちゃんも閉店してしまったみたいだし、横浜家系ラーメンの店も更地になっていた。
そこそこ人通りはあるように見えるけど、なかなか厳しいものなのか。
新しくできた店は「大衆スタンド 神田屋」
居酒屋にしては濃い青色の看板が印象的だ。
酔客は電灯に群がる虫のように、赤いちょうちんに赤い看板に群がるものなのに。
店頭のメニューを眺めると、カラフルなサワー、おつまみもなんとなく今風の創作料理っぽいものがある。
創作料理というか見せ方なのかもしれない。
僕にはなんとなくハイカラな感じのメニューに見える。
中を覗き込むと、以前のてんぐ酒場のレイアウトをそのまま継承しているように見える。
同じ系列店なのかもしれない。
ということで、まだ混んでいないようなので入ってみることに。
店内には短冊メニューが壁にところ狭しと貼り付けてある。
レイアウトは以前のてんぐ酒場とほぼ変わらないようだ。
しかし、以前より心なしか明るい印象に様変わりしたように感じる。
昼過ぎの開店してからほどなくして入ってので、先客はまばらといった感じ。
まずはメニューに目を通す。
100円~200円代のメニューが並び、安居酒屋飲み歩き大好きな自分としては心躍る。
カウンターを2つに隔てる壁を見上げると、ナポリタンやラーメン、丼物などの食事メニューも充実している。
酒を飲まなくても、食事でも楽しめそうだ。(酔客の雰囲気が嫌じゃなければ)
まずは金魚サワー(270円)
唐辛子を金魚に見立てた、風流なサワーだ。
一口飲んでみると、辛いかと思ったら全然辛くなかった。
大葉がほんのり香る、あっさりしたサワー。限りなくプレーン酎ハイに近い感じがする。
メニューの写真で気になったピーマンポテトサラダ(160円)を注文。
生ピーマンの中にポテトサラダが詰め込まれている、インスタ映えしそうなやつだ。
しかし、このピーマンの入れ物はピーマン用なのだろうか。
茹で卵を立てるにも少し高いような気もするし。
特にこれ以外の使い用途は思い浮かばないけど、なぜかちょっとほしくなる。
まずはピーマンのヘタのついている部分で、ポテトサラダをすくって齧る。
パリッとした生ピーマンの歯ごたえに、ポテサラの柔らかい食感が心地いい。
ピーマンの苦みというのは、ほんのりとして、ポテサラやつくねなど、他の食材の優しいところを引き立てるように思える。
ピーマンは生か丸焼きどちらかが美味い。
このピーマンポテトサラダの食べ方は、家でも真似できそうだ。
続いて、青唐辛子の卵炒め(290円)も到着。
青唐辛子が、半熟の玉子焼きに混ざっている。
玉子焼きの焼き加減がとろっとして、見た目にもタイプだ。
とろっと熱いうちに口運ぶと、プレーンな玉子焼きの味に追って、青唐辛子の辛さがやってくる。
これがまたけっこう辛い。
金魚サワーを飲み干し、ハイボール(290円)を追加。
これは別の意味で酒がすすむ。
ハイボールは見た目通りの薄さ。
値段からいって濃いのが出てくるとは思ってもいないし、飲み歩きにはちょうどいい濃さだ。
しかし、青唐辛子が辛い。
玉子焼きに唐辛子を混ぜるという発想がなかったが、これはいい。
家でも真似できるであろう、こういうシンプルなメニューがいいのだ。
ハイボールを飲み干し、玉子焼きを食べきり、ごちそうさまでした。
かなりさくっと飲んだが、つまみの安さ、メニューがシンプルなのに、この手があったかという発想がなかなか良かった。
居酒屋のシンプルなつまみって、家でも真似できるだろ、と思うのだがなかなか実践しないのだ。
やっぱりここで食べるの良いんだろうな
会計は1,221円
昼からさくっと飲める店という意味では、てんぐ酒場の後釜に申し分ないお店であった。
時間つぶしに立ち寄るにも最適なお店ではないだろうか。
2022年04月訪問
大衆スタンド 神田屋 京急川崎店
神奈川県川崎市川崎区砂子1-2-23 1・2F
https://tabelog.com/kanagawa/A1405/A140501/14083642/
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