少し早めに会社を出て、三軒茶屋駅で途中下車してみた。
まだ明るい時間帯に街を歩くと、なんだか得した気になってテンションが上がる。
月に一回でもいいから、こういうことがあると、判でおしたような生活にもメリハリができる。
週3回休みが欲しいとか贅沢は言わないので、週に1回、通勤生活にもチートデイが欲しいではないか。
30分でも1時間でも早く帰れると、ストレスが大幅に軽減する。
地下の改札から地上に上がり、さてどこに行こうか。
ぶらりと三角地帯を歩き、三軒茶屋エコー仲見世商店街へ向かう。
このあたりは、飲食店に限らず、レトロな雰囲気のお店もあり、歩いているだけで楽しい。
歩いていると、ホッピーと書かれた赤ちょうちんを発見。
店の中を覗き込むと、なんともいえない昭和レトロな雰囲気ではないか。
まだ先客もまばらなので、ここにしようと「エビス参」へ入る。
早い時間だが、テーブル席はすでにわいわいとやっている。
女性客が多い印象だ。
カウンター席に腰を下ろし、店内を見回す。
こういう酒場にある扇風機は、なぜか昭和を感じて雰囲気を出すものだ。
短冊メニューが貼られた壁は、昔の家のような作り。
ここは何年前の状態を維持しているのだろうか。
そこら辺に酒の瓶が置いてあったりと、決して上品とはいえない雰囲気だが、この雑多な感じが逆にいい。
さて、メニューを拝見。
酒はもつ焼き屋だけあって、サワーやハイボールなどの炭酸系がメイン。
串焼きはやきとん、やきとりもある。
串焼きのメニューを見ていると、生ホッピーの文字が。
しかも、ここは三軒茶屋で唯一、生ホッピーを出す店らしい。
一品料理はまあまあ。
串焼きの店なので、軽くつまめるものがあって、気が向いたら頼める程度の物があればいい。
情報過多というのは、一人飲みの際はある意味ネックになってくるのだ。
あれも食べたい、これも食べてみたいけど、自分一人ではそんなに食べれない。
いつもこれが一人飲みの悩ましいところ。
なので、居酒屋メニューはシンプルであればあるほど、飲みやすい。
ホルモンの刺身なんかも置いてある。
ホルモンだけかと思ったら、アジのなめろうや、えんがわなどの魚類も置いてある。
迷わず最初の1杯は、生樽ホッピー白(450円)を注文。
本当に生ホッピーというのは美味いのだ。
8月の暑い日のホッピーが旨い。
自分で作るホッピーより焼酎の角がなく、マイルドで美味い。
ホッピーの本来の美味しさを味わうには生ホッピーがベストだ。
お通し(330円)は牛すじやホルモンの煮込み。
ねぎたくさんがうれしい。
もつ焼きの店では、お通しに煮込みが出てくることも多いので、開口一番「とりあえず煮込み」はいったん待った方がいい。
生ホッピーに煮込み。
煮込みの牛すじが入っているので、もつだけの煮込みよりも旨味が強い。
豚のもつも好きだが、やはり牛すじの旨味は贅沢な味わいだ。
センマイ刺し(380円)を注文。
これもまた、ねぎのてんこ盛りがうれしい。
ネギって大切。
見た目に美味しいセンマイ刺しだ。
酢味噌を少し付けていただく。
コリコリとした食感に、噛めば噛むほどシコシコと変化してゆく食感。
センマイの味って、この味という味は感じられないのだが、食感がとにかくいい。
これは酒を飲まずに、ごはんだけを食べる人にはなかなか分かるまい。
煮込みとセンマイ刺しで、生ホッピーは瞬く間に体内に吸収されてゆく。
こだわり酒場のド炭酸レモンサワー(390円)を追加。
ジョッキじゃなくて、キンキンの銀のグラスがまたいいではないか。
持つと手が張り付くんじゃないかと思うほどに冷えている。
焼き物は、おまかせ三本盛り(440円)を注文。
ハツ、レバー、ハラミの3本。すべて塩で。
ごろりとした大きさに、表面には艶やかな脂の光。
もう見ただけで美味いことが想像できる。
ハツはしっかりとした噛み応えにジューシーな脂。
レバーはしっかりと焼いてあるタイプ。この食べ応えがいい。
ハラミもじゅっと脂が口に広がり、しっかりとした弾力。
時々、辛子を付けたり、辛味噌などを付けて味変をする。
これはレモンサワーがよく合う。
ふと耳を後ろに傾けると、後ろの女性のグループから、下ネタトークが聞こえてくる。
ずいぶんと楽しそうだ。
ライトな下ネタをBGMにもつ焼きにかぶりつき、センマイ刺しを口に運ぶ。
キンキンに冷えたレモンサワーが美味い。
内臓系を食べながら下ネタを聞く。
なんとも関係性が深いような気がしてくる。
会計は1,850円。
今日は時間的にもはしご酒をしたいからこの辺で。
また来たい。
2020年08月訪問
厳選もつ酒場 エビス参 エコー仲見世店
東京都世田谷区三軒茶屋2-13-17(エコー仲見世商店街内)
https://tabelog.com/tokyo/A1317/A131706/13049572/
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