買い物がてら町田に行ったら、つい酒を飲んでしまい、目的を果たせず溝の口へ移動してきた。
休日に一人で出かけると、解放感からつい酒を飲んでしまうのは悪い癖だ。
服を買うという本来の目的を、丸井のユニクロで済ませる。
20代の頃はファッショにも興味があって服選びも楽しかったのだが、30代後半くらいから面倒になった。
40代中盤の今となっては、同じ服を何枚も持ってれば良いのでは?
と考えるようになり、服を買に出かけるのすら面倒臭くなってきている。
経済的に服を買えないというわけではないが、色の褪せた服を着て、よく妻に注意されるようになってしまった。
身の上話はさておき、用件を完了した僕は居酒屋を探して溝の口南口を徘徊していた。
こちら側のほうが人が少なく落ち着いているのだ。
時間は16時台。
買い物で疲れたので、立ち飲みではなく、居酒屋で座って飲みたい。
ということで、以前テイクアウトの呼び込みを一生懸命店員さんがしているのが印象的だった、
すずや溝の口本店へ。
こちらは溝の口近辺に何店舗か展開している居酒屋である。
以前、会社の飲み会の3次会くらいで、泥酔した状態で入った覚えがある。
サザエか何かを食べたように記憶しているが、それ以外の記憶がほぼない。
記憶を取り戻すべく、入ってみることに。
着席すると、店員さんが本日の一押しメニューを教えてくれる。
こういうの非常に助かる。
自信を持って勧められるメニューを教えてくれるのは、この店の自信の証。
人によって味の好みがあるのは当然だし、その日の体調によって食べたい物も変わる。
それは分かったうえで、店の一押しを教えてくれる心意気が好きだ。
ここは野菜のメニューも豊富みたいだ。
茄子、トマト、きゅうり、人参、色々あるな。
とりあえずつまみは考えるとして、生ビール(530円)をオーダー。
お通し(380円)はブロッコリーと鶏肉を茹でたもの。
買い物した後の生は美味い。
つまみは何にしようか迷ったが、店員さんが一押ししてくれたものに従順に従おう。
まずは殻つき生カキ(480円)。
これはでかい。
生カキを鑑賞しつつ、お通しで生ビールを飲み干したので、追加の酒を。
カキと言ったら、やはり日本酒だろう。
日本酒のリストをみると而今(じこん)がある。
普段あまり外では地酒を飲まないが、今日はちょっと奮発だ。
而今(900円)をオーダー。
店員さんが一升瓶を持ってきて、そのまま徳利に注いでくれる。
注いでいるだけで良い香りが漂ってくる。
徳利からぐい飲みに酒を注ぎ口に含むと、爽やかな甘さとフルーティーな香り。
やっぱり而今は美味いなあ。
昔寿司屋で会社の上司にごちそうになった時、飲ませてもらってそれ以来だ。
なかなか酒屋では売ってないだよな。
居酒屋でしか見たことがない。
生カキには、すだちを絞って、ポン酢、ねぎ、もみじおろしでいただく。
ガブっと齧りつくと、まさに海のミルク。
牡蛎の美味しさをクリーミーって表現する意味が分からなかったけど、最近殻付きのカキをお店で
いただく機会があって初めて実感した。
磯の香りがふわっとしてクリーミー。
そこにフルーティーな日本酒を含む口中の幸せ。
これは美味い。
牡蛎と酒を楽しみながら、次のオーダーは焼き物に。
これも店員さん一押しのまぐろのアゴ(680円)。
頼んでしばらくすると、店員さんが頼んでいないあら煮を運んできた。
え?!と思ったら、焼き物が焼けるのに時間がかかるのでサービスとのこと。
なんて店だ。
このあら煮がまた、甘辛い味付けに魚の脂と出汁がよく出ていて美味いのなんの。
サービスでこれを出してくれるとは。
すずやの料理はすべて美味い!ということを確信した。
頼まなくても分かる。そんなことは。
こういう心配りが出来る居酒屋って僕は記憶にほとんどない。
素晴らしいな。
あら煮を食べながら待っていると、ほどなくしてまぐろのアゴがきた。
あごの骨の周りについた肉をこそげとって食べるのか。
すだちをぎゅっと絞って、大根おろしに醤油を少し垂らす。
骨には空洞があって、そこに詰まった肉を食べると、脂が乗っていて旨味がすごい。
これはおすすめなわけだ。
まぐろの身より、旨味がある。やはり骨の周りの肉が美味い。
酒をもう一杯頼もうかとも思ったけど、もう一軒くらい行きたい。
いつも良い店では〆までフィニッシュしたいと思う反面、飲みに出たら何軒か飲み歩きたい、
という気持ちもあり、葛藤に苛まれる。
まぐろのアゴと而今をゆっくりと味わい、すべて平らげてごちそうさまでした。
生ビール、日本酒、牡蛎、マグロのアゴで2,920円。
いや~、美味しかった。
すずやさんは平日は混んでいるので、なかなか入れなかったけど、また来たいな。
2021年10月訪問
すずや溝の口本店
神奈川県川崎市高津区溝口2-3-7- サウスウィングビル2F
http://www.suzuya-group.com/index.html
<この記事の動画はこちら>
https://youtu.be/LjNbz3_lk6o