JR川崎駅を降りて、エスカレーターを下ると川崎モアーズが見える。
そのモアーズの最上階の方に目を移すと酒場の看板が。
大衆昭和居酒屋 川崎の夕焼け一番星 川崎酒場
とにかく店名の前置きが長い。
こういう長い店名の店は、どこまでが本名でどこまでがサブタイトルなのか、よく分からない。
食べログなんかみると、全部が店名みたいに載ってるし。
まあいい。
以前から気にはなっていたけど、モアーズの上までエスカレーターで上るのが面倒で、なかなか機会がなかった。
エスカレーターが面倒なら、エレベーターでいけや!というアンチコメントが来そうだが、僕はエレベーターを待つのが嫌いなのだ。
エスカレーターで8階まで上がると、そこにはモアーズに似つかわしくない店がある。
黄色と赤の色使いといい、様々なテキストの乱立、情報過多とはこのことだ。
しかし、この雰囲気好きだぞ。
店内を覗くと、それほど先客はいないようなので迷わず入店。
店内に入ると、ちらほらと先客がおり、僕は広い6人がけ程度のテーブル席に一人通される。
窓際の席は川崎の街が見下ろせるようで、あっちが良かったな、なんて思った。
しかし、そんなに長居しない一人飲みなので、贅沢は言えない。
何より、僕は小難しい客ではありたくないのだ。
嫌だったら店を出ればいい。
テーブルのメニューを手に取ると、つまみは28円、100円台と目を見張る安さだ。
値段もうれしいが、安いメニューは一皿の量が少ないので、一人飲みにはちょうど良いのだ。
おすすめメニューも100円のナムルや120円のコロッケと、その安さに目を見張る。
安かれど、どこでも食べられるメニューと見えるが、これがいいんだ。
こういうメニューは、よほどのことがないと不味く作りようがないから。
たとえば、砂糖と塩を間違えるとか。
メニューをめくっていると、赤羽名物「出汁割り」もある。
おでんの汁をワンカップの日本酒に入れるというあれだ。
飲んでみたいけど、はしご酒中なので、まだ日本酒で腰を落ち着けたくはない。
ランチメニューは唐揚げ食べ放題とかなりやんちゃな内容。
生姜焼き、カツ煮などの定食にさらに唐揚げ食べ放題とは・・・
これは酒飲みのおっさんではなく、中高生の育ち下がりの子供たちが喜びそうだ。
父ちゃんが一杯飲んでる間に、たらふく食べる。いいじゃないか。
僕は若い人ががつがつ飯を食べている姿を見るのが好きだ。
店内の様子は、天井からちょうちんがぶら下がる昭和の居酒屋のそれ。
初めて行った赤ちょうちんの店もこんな感じだったな。
川崎は昭和レトロな演出の居酒屋が多いように感じる。
まずはトリスハイボール(190円)を注文。
見た感じ薄いが、飲んでみても薄かった。
でもね、いいのよ。190円のハイボールなんだからたくさん飲めば。
190円で濃いハイボールが出てくると思ったら大間違いよ。
つまみは酒場風たぬき豆腐(280円)。
この店はこの安さでお通しがないようだ。
家でも時々たぬき奴は作るが、やっぱり居酒屋で出してもらうのは美味いわ。
いつもつゆの濃さを間違えるので、店で食べるのが一番。
揚げ玉のサクサク感と、豆腐の柔らかさのコントラストがいい。
豆腐につゆをかけて食べるってのが旨いんだな。
続いて駄菓子屋もんじゃ焼き(280円)。
あまり野菜の入っていない、このチープさが堪らない。
昔は駄菓子屋でもんじゃ焼きが売っていたというけど、僕は一度も見たことないな。
エリマキトカゲのシールとかおニャン子クラブのプロマイドをよく買ってたっけ。
ベビースター入りのシンプルなもんじゃ焼きは駄菓子感が満点。
当然にハイボールが合う。お替り。
豆腐が意外と腹にたまり、もんじゃ焼きのボリュームもあって、2品でかなりの満足感。
歳なのかな、と思ったりもするけれど、単純にこの値段でこの量がサービス精神旺盛なのよ。
かなり頑張ってもんじゃ焼きを食べきり、ハイボールを飲み干す。
2軒飲んで来た後ではあったが、かなり食べ応えがあった。
ハイボール2杯、つまみ2品で会計1,034円。
せんべろだ。
初めからこの量を分かっていれば、ハイボール3杯にもんじゃ焼きでも良かったかな。
メニューが豊富なので何度でも楽しめそうなお店だ。
今度は窓際へ座ってみたい。
2019年12月訪問
大衆昭和居酒屋 川崎の夕焼け一番星 川崎酒場
神奈川県川崎市川崎区駅前本町7-7 川崎モアーズ 8F
https://tabelog.com/kanagawa/A1405/A140501/14068626/
<この記事の動画はこちら>
https://youtu.be/MFrxkCjO1BQ