3軒だか4軒ばかしはしご酒をして、そろそろ川崎を離れよう、これ以上ここにいてはダメだ。
ということで〆の店を探すべく、川崎銀柳街を通り抜け「天龍三世」の前へやってきた。
この店は、川崎の町中華「天龍」の三世店。

看板にある「天下一まずい(反対)」のキャッチが印象的。
こういうのって子供心に反応してしまう。
まずいの反対は美味い、一世がいるから三世がいる。そういうことだ。

ここ天龍三世は存在を知ってはいたが、すぐそこの天龍銀座街店のほうに行くので、入ってみたことはなかった。
せっかくなので、今回はこちらの三世の方には行ってみることに。

天龍三世
天龍三世

昼時を完全に外したので、店内は先客が一名のみ。
新聞を眺めながらビールを飲む、典型的な町中華のおやじがそこにはいた。
本当に昭和の子供のころにあったラーメン屋の雰囲気をまだ残している。

年季の入ったカウンター席に腰を下ろし、メニューを眺める。
何年前からこのままなのだろう、という感じの年季の入りようだ。
こういうの大好き。

古き良き味のある店内
古き良き味のある店内

まずは瓶ビール大瓶(600円)
酒のメニューはホップーやウーロンハイもあるようだ。
町中華の酒のメニューはこのくらいがちょうどいい。

瓶ビール大瓶
瓶ビール大瓶

ジャッジャッジャッという中華鍋をふるう音をつまみに、まずは瓶ビールで喉を潤す。
グラスもちゃんと冷えているのが天龍スタイル。

古い店でもこういう心配りがいいではないか。
町中華で小さめのグラスに瓶ビールを注ぐ所作が、何やら儀式めいていて好きだ。
ビール瓶の口をわざとグラスにあてて、カコッと鳴る音がなんともいえない。

瓶ビールをコップに注ぐ所作が好き
瓶ビールをコップに注ぐ所作が好き

ビールを飲み、鍋をふるうおやじにラーメンを注文。
「おやじ、ビールとラーメン!」なんて生意気なことは絶対に言えない。

この店舗はこの時間だからなのか、おやじの完全なるワンオペ。

ほどなくして、ラーメン(550円)。できるのがとにかく早い。
具やスープの色合い、天龍そのものである。

ラーメン
ラーメン

一口すすると、天龍の味そのもの。

ちょっと薄めの醤油味のスープに、ちぢれ麺。
多めの刻みネギとワカメが醤油スープにマッチする。
ワカメの風味が天龍独特のラーメンを彩っているように感じる。

こういうのでいいのよ、の典型的なラーメンだ。
飲んだ後にこういうラーメンは飽きがこない。

こういうラーメンが飽きない
こういうラーメンが飽きない

瓶ビールを飲み干し、ラーメンを完食してごちそうさまでした。
ここで一杯やるには、とメニューを見なおしたが、ちょっとメニューは少ないように感じた。
ガッツリ飲むというより、軽く食事しながら飲む、という使い方が妥当だろう。

いずれにしても、川崎を〆るにはここ天龍はかかせない存在だ。
会計は1050円

まだ陽が高く、明るい時間帯だが、これで川崎の街をあとにした。

2021年04月訪問

天龍三世
神奈川県川崎市川崎区砂子1-1
https://tabelog.com/kanagawa/A1405/A140501/14004976/

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